コンテンツにスキップ

Claude 完全ガイド

Claude SkillsとProjectsの違い:手順と案件知識をどう分けるか

対象 / ポイント

対象: Claudeへ業務手順や案件資料を持たせたい実務担当者

ポイント: - 繰り返す「やり方」はSkillsへ置く - 案件固有の「前提資料」はProjectsへ置く - 共通手順と案件知識が必要なら両方を併用する

毎回同じレポート形式を指示しているならSkillsが向く。顧客Aの仕様書や議事録を参照させたいならProjectsが向く。両者は競合機能ではなく、手順と案件知識を分離するための別レイヤーだ。

この記事の問いは、Claudeへ渡す情報を「再利用する手順」と「案件固有の文脈」にどう分けるかである。

結論:手順はSkills、案件知識はProjects

Skillsは、特定タスクの進め方をフォルダー化したものだ。Claudeは名前と説明から関連性を判断し、必要なときに指示・参考資料・スクリプトを読み込む。Anthropicはこの仕組みをプログレッシブディスクロージャーとして説明している。1

Projectsは、案件ごとにチャット、Project knowledge、Project instructionsをまとめるワークスペースだ。アップロードした資料は、そのプロジェクト内の会話で背景知識として使われる。2

判断軸SkillsProjects
主な役割再利用する手順・判断基準案件固有の資料・指示
適用範囲有効化したClaudeの複数会話・対応サーフェス対象プロジェクト内
読み込み方関連タスクで必要な内容を動的に読むProject knowledgeを参照し、大容量時はRAGを使う
更新単位ワークフローが変わったとき案件の資料や方針が変わったとき
代表例校正手順、分析フロー、ブランド検査製品仕様、顧客資料、調査データ

Skillsへ置く情報

Skillsへ置くのは、案件が変わっても繰り返す「やり方」だ。カスタムSkillは最低限の指示だけでも作れ、必要に応じて参考ファイルや実行スクリプトを同梱できる。3

---
name: weekly-report
description: 週次の進捗を成果・課題・次の行動に整理する
---

## Weekly report
- 成果を3件まで抽出する
- 課題には担当者と次の行動を付ける
- 未確認の数値は推測しない

向いているのは、レポート形式、コードレビュー基準、資料作成手順、社内チェックリストだ。顧客名や今週だけの数値をSkillへ埋め込むと、再利用性が下がり更新漏れも起きる。

Projectsへ置く情報

Projectsへ置くのは、特定案件の判断に必要な「材料」だ。要件定義書、会議記録、調査資料をProject knowledgeへ入れ、出力方針をProject instructionsへ置く。

重要なのは、同じProject内でも過去チャットの内容が自動的に別チャットへ共有されるとは限らない点だ。継続利用する決定事項は、会話に置いたままにせずProject knowledgeまたはinstructionsへ移す。4

Project knowledgeが大きくなると、ClaudeはRAG(検索拡張生成)を自動的に使う。したがって「全資料を常にコンテキストへ投入する」「固定で200Kトークンを消費する」という理解は正しくない。2

迷ったときの4問

次の順で分けると、同じ情報を二重管理しにくい。

  1. 別案件でも同じ手順を使うか。使うならSkills
  2. 顧客・製品・期間が変わると内容も変わるか。変わるならProjects
  3. 実行コードやテンプレートが必要か。必要ならSkills
  4. 複数チャットで同じ資料を参照するか。参照するならProjects

たとえば「月次レポートの作り方」はSkillにする。「顧客Aの売上CSVと今期目標」はProjectへ置く。Project内で月次レポートSkillを使えば、手順とデータを混ぜずに運用できる。

現在の利用範囲で注意すること

SkillsはClaudeのFree、Pro、Max、Team、Enterpriseで利用でき、Code executionの有効化が必要だ。Claude CodeとAPIでは提供状態が異なり、公式ヘルプではベータとして案内されている。5

Projectsの作成数、共有、組織管理はプランや管理者設定で変わる。固定の料金表を記事へ写すより、利用中アカウントのProjects画面と公式ヘルプを確認する方が安全だ。

Skillsの管理画面も現在はCustomize > Skillsが中心である。古い記事にあるSettings > Capabilities > Skillsだけを前提にしない。

運用ルール

  • Skillには案件データを埋め込まず、入力として受け取る
  • Project instructionsには出力方針だけを置き、長い資料はknowledgeへ置く
  • 重要な決定はチャット履歴からknowledgeへ昇格する
  • SkillとProjectの責任範囲をREADMEで1行ずつ説明する

まとめ

SkillsとProjectsを選ぶ問題ではない。変化の遅い手順をSkillsへ、案件とともに変わる知識をProjectsへ置くことが、更新漏れを減らす設計になる。

関連記事