大谷HR × 日経225 検証ビジュアルガイド

検証フロー全体像

単純比較 → コントロール → デイ/ナイト分離の3ステップ。

Step 1 単純比較 t = 2.07 有意 Step 2 S&P500 統制 t = 1.52 非有意 Step 3 デイ/ナイト分離 day t = 2.34 構造あり 最終判定 運用: NO-GO 現象: 保留 naive HR vs non-HR 米国株を統制 取引時間と試合時間 条件付き保留 読み方 ・単純比較ではHR翌日の寄付きギャップが+0.115%、t=2.07で5%有意(p=0.038) ・S&P500前日リターンを統制すると t は1.52に低下し、有意性が消える ・デイゲーム(S&P500取引時間と重複)でのみ有意 → 純粋な疑似相関とは断定できない構造 ・効果量とコストから運用は不可。現象としては保留 → 各タブで詳細を確認

年別 HR日 vs 非HR日(翌日寄付きギャップ)

2024年(ドジャース移籍)以降、HR日の優位が拡大する。

+0.5% 0 -0.5% 2018 2019 2020* 2021 2022 2023 2024 2025 ドジャース期で差が拡大
HR日 非HR日 *負側は薄色で表示
2018→2025の年別平均寄付きギャップ。2024年以降、HR日(青)と非HR日(灰)の差が拡大している。

コントロール変数の効果

S&P500を統制するとt値が有意水準を割り込む。

5%有意ライン (t=1.96) 統制なし t = 2.07 S&P500統制 t = 1.52 0 1.0 1.96 2.5

因果図:疑似相関の構造

共通要因の候補 米国市場の好調 大谷HR (結果A) 日経上昇 (結果B) 本当の原因 本当の原因 見かけの関係(疑似相関)

デイゲーム vs ナイトゲーム

S&P500取引時間と重なるデイゲームでのみ有意。

デイゲーム

+0.203%
t = 2.34 ・ 有意(5%)
HR 107日 / 非HR 338日

ナイトゲーム

+0.052%
t = 0.72 ・ 非有意
HR 149日 / 非HR 435日
+0.25% +0.10% 0 0.219% デイ HR 0.017% デイ 非HR 0.080% ナイト HR 0.028% ナイト 非HR 有意 非有意
デイゲームはS&P500取引時間と重なるため、もし大谷HRがS&P500経由で日経に伝播するなら、ここでだけ効果が出るはず——という理論的予想と整合する。

2つの仮説:S&P500の役割

媒介変数(モデルA)と交絡変数(モデルB)のどちらか確定できない。

モデル A:媒介変数説

大谷HR → SNS/米メディア拡散 → 取引時間中のS&P500に微小影響 → 翌日の日経に波及。
S&P500を統制すると本物の効果まで消える。
単純比較 t=2.07 が正しい指標。

モデル B:交絡変数説

米国市場好調 → S&P500↑ かつ 大谷の活躍も増える共通環境。
残差回帰 t=1.52 が正しい指標。
大谷HRと日経上昇の関係は疑似相関。
モデル A 大谷HR S&P500 日経 S&P500は経路の途中 モデル B 米国市場の好調 大谷HR 日経上昇 疑似相関
デイ/ナイト分離はモデルAをやや支持する方向だが、サンプル不足で確定には至らない。

最終判定と3つの教訓

運用判定

NO-GO
+0.2%程度のギャップは取引コストとスリッページで消える

現象仮説

保留
完全な疑似相関と断定する材料も不足。2026シーズンのout-of-sampleで再検証
  1. 疑似相関:2つの変数が同時に動いていても、第三の要因が両方を動かしているだけかもしれない。コントロール変数を入れて確かめる。
  2. 多重検定:条件を絞れば絞るほど偶然の有意は出やすい。45回検定すれば、Bonferroni補正後の合格ラインは0.05÷45≒0.001。
  3. 媒介変数:因果経路の途中にある変数を統制に入れると、本物の間接効果まで消えてしまう。「入れれば良い」わけではない。